聖闘士星矢(セイント・セイヤ)というマンガがあります。珠玉の名作です。「君は小宇宙(コスモ)を感じるか?」という言葉はキャプテン翼の「ボールはともだちこわくない」と並んでマンガ史上に残る名言です。
このマンガを簡単に概説すると、聖闘士星矢とは格闘マンガに神話的要素を加えたマンガで、アナテというお嬢さん(実は神様)を守るために、敵対する神やその配下と死闘を繰り広げるというストーリーです。(
詳しくはリンク先参照)
主人公達は生身の人間なのですが、聖衣(クロス)という鎧のようなものを身にまとうことで超人的な力を発揮します。クロスには等級があり、ブロンズクロス→シルバークロス→ゴールドクロスという順に強くなります。ゴールドクロスをまとった戦士(ゴールドセイント)ともなると、パンチのスピードはなんと光速に達します。このあたり、相対性理論に反するのではないかという野暮なツッコミをするとファンに張り倒されるので要注意です。
何がそんな超人的な力を生み出すのかというと、セブンセンシズです。セブンセンシズとは文字通り「7感」のことです。第6感(霊感?)さえも超えたセブンセンシズに目覚めることで小宇宙と呼ばれる体内の宇宙エネルギーを燃焼しパワーに変えることができるのです。ついでに言うと、エイトセンシズという死後の世界で手に入れる力なんてものまであります。
当時、このセブンセンシズの目覚め方について少年達の間であれやこれやと議論が交わされたものでした。
ですが、ふと現実世界に戻ると、セブンセンシズなんてのは実際にはないわけで、小宇宙を燃やしてパワーに変えることもやっぱり現実にはできないわけです。当たり前の話ですが。
催眠に対する誤った思い込みも、催眠を真面目に勉強した人から見るとセブンセンシズと同じくらい空想的で、たしかにそれは楽しくて夢がある考え方なんだけれども実際にはやっぱりそれは空想なのです。しかし、世の中には空想と現実の区別がつかない人がいる、あるいは区別がつかないように巧みに一般大衆を扇動しようとする人がいるので困ったものです。
こんな話を見つけました。
面接官「特技はセブンセンシズとありますが?」
学生 「はい。セブンセンシズです」
面接官「セブンセンシズとは何のことですか?」
学生 「第七感です」
面接官「え、第七感?」
学生 「はい。第七感です」
面接官「・・・で、そのセブンセンシズは当社において働くうえで何のメリットがあるとお考えですか?」
学生 「はい。五感が封じられても小宇宙が燃やせます」
面接官「いや、当社では五感が封じられるようなことにはなりません。
むしろ普通は五感を封じられたら何も出来ませんよね」
学生 「でも、自分の体の中に小宇宙を感じるんですよ」
面接官「いや、小宇宙とかそういう問題じゃなくてですね・・・」
学生 「でも聖衣を着れるんですよ」
面接官「ふざけないでください。それに聖衣って何ですか。だいたい・・・」
学生 「聖衣です。クロスとも書きます。クロスというのは・・・」
面接官「聞いてません。帰って下さい」
学生 「あれあれ?怒らせていいんですか?使いますよ。セブンセンシズ」
面接官「いいですよ。使って下さい。セブンセンシズとやらを。それで満足したら帰って下さい」
学生 「食らえ―――――――!!」
面接官「!!」
SMAAAAAAAAAASH!!
学生「な、なにぃー!片手で止めたぁー!?」
面接官「フッ、やはりこの程度ですか。お帰りなさい」
――
アレンジ:心理療法編
面接官「特技は催眠誘導とありますが?」
学生 「はい。催眠誘導です」
面接官「催眠誘導とは何のことですか?」
学生 「無意識に直接アクセスするための一連の技法です」
面接官「え、無意識にアクセス?」
学生 「はい。無意識にアクセスです」
面接官「・・・で、その催眠誘導は当心理療法センターにおいて働くうえで何のメリットがあるとお考えですか?」
学生 「はい。意識にアクセスする方法が封じられても無意識にアクセスしてイメージしたことを何でも実現できます」
面接官「意識とか無意識とかいうデカルト的認識論自体が古いのですが」
学生 「でも、僕には人の無意識が手に取るようにわかるんですよ」
面接官「いや、そういう問題じゃなくてですね・・・」
学生 「でも僕は人の心を読む力があるんですよ」
面接官「ふざけないでください。それに人の心を読むって何ですか。だいたい・・・」
学生 「心を読むんです。マインド・リーディングとも言います。マインド・リーディングというのは・・・」
面接官「聞いてません。帰って下さい」
学生 「あれあれ?怒らせていいんですか?使いますよ。催眠誘導」
面接官「いいですよ。使って下さい。催眠誘導とやらを。それで満足したら帰って下さい」
学生 「食らえ―――――――!!」
面接官「!!」
SMAAAAAAAAAASH!!
学生「な、なにぃー!アンタも催眠誘導できるのかー!?」
面接官「フッ、たかが催眠誘導で何を騒いでいるのですか。お帰りなさい」